うどんこのお雑煮

映画とか読書とかジャグリングとか歴史。

僕がこうなので僕の子供は苦労すると思う

皆さんは子供のときどんな子供だっただろうか。
僕はロックマンシリーズばかりやっていたが、
不思議な事に全クリした記憶がない。
嗚呼ヘタレゲーマー。

親からは習字とかピアノとか囲碁とかくもんとか合気道とか
習わされた記憶があるが、どれ一つ身につかなかった。
学校はというと、ギリいじめの標的にはならないくらいのポジションにいた。

J( 'ー`)し「こいつ、何をさせてもダメでずっとゲームばかりしてやがる。。。」

挙句ゲームを取り上げられてしまった僕は
傷心だったが学力だけは多少良かったおかげで、
九工大に入ってコンピュータとジャグリングの世界に
どっぷり使って留年してしまいましたとさ!

めでたし、めでたし。


さて、信じられないことに僕も人の子の親になったワケだ。
もし僕が僕の親だったらば即座にこのエテ公をぶちくらs(略
だがそういう訳にもいかないだろう。従って知っておく必要がある。
自分が幸運にして免れたが良くありそうな悲劇について。
いじめ、不登校、引きこもり、自殺などなど。。。

内向的な人間にとって、自分の子供がこういうことに巻き込まれると
考えること程ぞっとすることは他にないんじゃないか。。。

そういった問題と闘うのはそう簡単ではないだろうが、
そのヒントを得るのにこの本は良い。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

この本は教育経済学という聞き慣れない分野の本で、
その核心は、
統計的データから考えるとベストな教育方法はこれだ!というものだ。
目次はこんな感じだ。

  1. 他人の成功体験はわが子にも活かせるのか?
  2. 子どもをご褒美で釣ってはいけないのか?
  3. 勉強は本当にそんなに大切なのか?
  4. 少人数学級には効果があるのか?
  5. いい先生とはどんな先生なのか?

学者センセイが書いた本とは思えない程読みやすい本で、
2週間程で読み終わることができるだろう。内容も面白い。
多分著者が若いからだと思われる。年齢、分からないけど。。
僕にとって読んでいて心地良い本とは、
基本的に直感から正しいと思える結論が導かれており、
直感からは正しくないと思える結論には良く説明がされている本だ。
この本はその典型と言える。良書だと思う。

ところで、この本には日本のデータはほぼ出てこない。
その理由は、日本の教育経済学に対する無理解であると著者は指摘する。
以下あとがきから引用。

教育経済学の研究にもっとも必要とされるものは「データ」です。
だから自治体や教育委員会、学校などに呼びかけて、共同研究を行い、
データを収集することが必要でした。
しかし、共同研究を持ちかけても、たいていの場合、
冷たく追い払われました。それどころか、ときには、
辛辣な批判を浴びることすらありました。
「あなたの研究は、子どもはカネやモノで釣れるということを示すためのものなのか。」
「教育は数字では測れない。教育を知らない経済学者の傲慢な考えだ」

根本的な原因は、研究に対して寛容になれない程に現場に余裕がないということだとも思う。
しかし、我々はもっと教育経済学、というか、
学問、研究に対する寛容な姿勢を、未来のために持つべきではないか?